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農園で栽培する旬野菜たちの紹介です
気候や組み合わせなどで、年によっては栽培していない品目もあります。
ご了承くださいませ。
アスパラ菜
菜心(サイシン)と、紅菜苔(コウサイタイ)を交配してできた新しい品種で、とう立ちした茎・葉・花芽を食べる野菜です。オータムポエムと呼ばれますが、これは「サカタのタネ」が販売している名称で、品種名はアスパラ菜です。
見た目は菜の花に似ていますが、菜の花のような苦味やクセがもなく、ほんのりと甘みがあり、食べた時の食感と風味がアスパラガスによく似ている事からこう呼ばれるようになりました。
●収穫時期 11月初旬~12月
●食べ方
茎が太くて硬そうですが、茹でると柔らかくなり甘味が出ます。さっと下ゆでし、ごまあえ、煮物、天ぷら、サラダ、スープ・みそ汁の具、バター炒め、グラタン、茎はアスパラガスと同じようにベーコン巻き、浅漬けなど幅広く使え、和風、洋風、中華、どんな料理にも相性がいいです。マヨネーズを付けるだけでも美味しいです。緑色が鮮やかなので、料理の彩りとしても重宝な野菜です。
●栄養素や効能と食べ合わせ
カリウムをたくさん含んでいるので、ナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧に効果があります。ビタミンA、C、鉄分も含んでいます。
イタリアえんどう【豌豆】『イタリア野菜』
莢は10~11cmと細長く、実は甘みがあり大変美味しいです。
実が十分に膨らんで、膨らんだ実がまだ未熟で柔らかい状態で、サヤが青いうちに収穫し、その中の実だけを食べます。暑さには弱く、旬は春から初夏までです。生のグリーンピースはほとんどが露地物なので出回るのは旬の時期に限られます。冷凍や缶詰にはない風味や美味しさがあります。
●イタリア語で、pisello(ピセッロ)・英語で、pea(ピー)・フランス語で、pois(ポワ)といいます。
●収穫時期 4月下旬~5月上旬
●栄養素や効能と食べ合わせ
若い豆は見た目が黄緑色です。これはβカロテンが含まれているからです。カリウム、ミネラル、ビタミンB群をたくさん含みます。特にビタミンB1やB2を多く含んでいます。必須アミノ酸のリジンも含んでいます。豆類なので、タンパク質を豊富に含んでいます。また、糖質も多くエネルギーになり、食物繊維も多く含んでいます。
また、通常サヤは捨ててしまいますが、うま味成分のグルタミン酸がたくさん含まれています。20~30分、水から煮出すと風味豊かな出汁がとれます。ぜひお試しください。
●保存方法
鮮度が落ちるのが早いのでなるべく早く食べてください。
乾燥に弱く、そのままにしておくと呼吸しているため表面からどんどん水分が失われていくので、乾燥しないようにサヤ付きのままポリ袋などに入れ、冷蔵庫の野菜室に入れます。それでも2~3日位で食べるようにしてください。サヤから取り出した豆の状態であれば、水に浸して冷蔵庫に入れましょう。
冷凍する場合は、サヤから出して生のままか、かためにゆでて保存袋に入れて冷凍してください。
スナップえんどう【豌豆】
食べたことがある方も多いスナップえんどうです。さやと中の豆の両方を食べます。さやは肉厚で柔らかく甘みがあり美味しいです。カロテン、ビタミンCが豊富で、美容にもいいですよ~!
●イタリア語で、pisello(ピセッロ)・英語で、pea(ピー)・フランス語で、pois(ポワ)といいます。
●収穫時期 4月下旬~5月上旬
●食べ方
スジがあるので調理前にスジを取ります。
さっと塩茹ですると鮮やかな緑とシャキシャキ感と甘みが楽しめます。また、天ぷらにするとサクサクとした食感と甘みが楽しめます。
●保存方法
豆類は鮮度が落ちるのが早いのでなるべく早く食べてください。乾燥に弱いので保存袋に入れて冷蔵庫に、長く保存する場合は、すじを取ってかためにゆでて保存袋に入れて冷凍してください。
おかわかめ【雲南百薬・琉球百薬】
正式名は、アカザカズラといいます。長寿の薬草として、雲南百薬(うんなんひゃくやく)とも呼ばれています。ツルムラサキの仲間なので、ツルムラサキと同じように葉に厚みがあり、触った感じはしっとりとしていて、ゴムのような感触ですが、細く、または細かく刻むとぬめりが出てきます。
●収穫時期 7月上旬~9月初旬
●食べ方
地下には球根、葉腋にはむかごができ、球根もむかごも茎も葉も食べることができます。葉や茎は加熱すると、ぬめりが出て、食感も色つやも「わかめ」のようです。球根は、スライスしたり、すりおろしたりすると、とろろのような感覚で食べられます。すべてクセがないので食べやすいです。
栄養素を効率よく吸収する食べ方は、油やたんぱく質と組み合わせるとよいです。
葉や茎は、さっと茹でて(3秒くらい)酢醤油で、ゴマあえ、納豆あえ、卵炒め、さば缶の白あえ、味噌汁の具、パスタ、炒め物、ネバネバ野菜と一緒に、などなど
●栄養素や効能と食べ合わせ
百薬というように、カルシウム・マグネシウム・亜鉛・銅などのミネラル、葉酸、カロテンを多く含み、栄養価が非常に高いです。
かぶ【蕪】
かぶは別名「すずな」と言われ、春の七草のひとつです。古くから親しまれてきた野菜で、色は赤・白・黄・紫白、形も真丸・平丸・細長・曲がったものなど全国各地に固有の品種がたくさん栽培されています。根は淡色野菜、葉は緑黄色野菜で栄養価も高く、たいへん美味しく食べられます。旬は寒い時期で10月下旬頃から1月頃です。
ふく福ふぁーむでは、
・あやめ雪(紫と白のツートン)
・あごおち(緑/白)
・玉波(白)
・はくれい(白)
の4品種を作っています。
●イタリア語で、rapa(ラーパ)・英語で、turnip(ターニップ)・フランス語で、navet(ナヴェ)といいます。
●収穫時期 10月下旬~1月下旬
●栄養素や効能と食べ合わせ
葉は実より栄養価が高く、β-カロテンを非常にたくさん含んでいます。ビタミンC・カリウム・カルシウムも豊富に含んでいます。
●保存方法
葉付きの場合は、大根と同じように葉の部分から水分が失われるので、付け根近くから葉を切り落とし、根の部分と分けて保存します。本体は、ラップでくるむか、濡れた新聞紙で包んで保存袋に入れ野菜室に入れてください。
かぼちゃ【南瓜】
非常にたくさんの品種があります。大きく分けて日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ペポかぼちゃの3種類があります。よく聞く「えびす・みやこ」、小型の「栗坊・坊ちゃん」は西洋かぼちゃで、甘味が強く粉質で、加熱するとホクホクした食感をしています。ズッキーニやそうめんかぼちゃは、ペポかぼちゃの種類です。
ふく福ふぁーむでは、オリジナル「ふくかぼちゃ」を栽培しています。
ヘチマのように長細く、薄い緑色で表面はすべすべしています。
●イタリア語で、zucca(ズッカ)・英語で、squash(スクワッシュ)・フランス語で、citrouille(スィトルイユ)といいます。
●収穫時期 7月下旬
採れたては、甘みは少ないですがほくほく食感で美味しいです。2ヶ月くらい貯蔵(キュアリング)して、9月下旬~12月に食べると甘みが増し少しねっとりしてたいへん美味しいです。
●食べ方
β-カロテンは、脂溶性なのでバターやサラダ油など油と相性が良く、油といっしょに調理するか、油を使った料理と組み合わせると、カロテンの吸収率が更にアップして、たくさんの効果が期待できます。
煮物、天ぷら、ソテー、味噌汁の具、スープ、お菓子など幅広く使えます。また、わたの部分には、実の約5倍ものカロテンが含まれています。調理する時には、あまりキレイに取り除かない方が、栄養も食物繊維も取れ味も染み込みやすくなります。普通は捨てられてしまう種も、実に負けないほど栄養価が高いといわれています。水洗いして天日干し、フライパンで煎って塩をふって食べられます。
●栄養素や効能と食べ合わせ
緑黄色野菜の代表のような野菜で、β-カロテン、ビタミンC・Eを多く含みます。ビタミンE含有量は、野菜の中でもトップクラスです。「冬至に食べると風邪をひかない」と言われるくらいです。果肉のオレンジ色は、β-カロテンによるものです。また、かぼちゃのビタミンCは加熱しても壊れにくいです。
「ワタ」の部分は、カロテン含有量が果肉の約5倍もあるそうで、捨てるのはもったいないので煮物やスープなどに入れて食べましょう。
●保存方法
湿気が嫌いなので、丸ごとの場合は風通しの良い乾燥したところに置いてください。
カットして保存する場合は、種とわたを取り除いて、きっちりラップをして冷蔵庫の野菜室へ入れて下さい。
●見分け方
かぼちゃが地面についていた部分は緑色ではなく、黄色~オレンジ色ですが、この色が中身の状態を図るめやすとなり、できるだけオレンジ色の濃いものを選んでください。
カットされている場合は、わかりやすいです。オレンジ色が濃いもの、濃いほど、 β-カロテンが豊富に含まれ栄養価が高く、甘く美味しいです。また、種が大きく膨らんでいるものを選んでください。種がひらっべたいものは成長が未熟なまま収穫(色も薄いものが多いです)されたもので味が薄くあまり美味しくないです。
かぼちゃ【南瓜】コリンキー
生食できるかぼちゃです。皮も果肉も鮮やかなレモン色で、柔らかく皮ごと食べられます。熟すと皮がきれいなオレンジ色になります。
●収穫時期 6月中旬~
●食べ方
皮がきれいなレモン色の未熟な時期は、シャキシャキと歯ざわりよく、クセがないので、生でサラダや浅漬けにすると美味しいです。薄くスライスしてドレッシングで、軽く塩もみしてサラダに。浅漬け、キムチ、ぬか漬け、などに利用でき美味しいです。また、バーニャカウダの材料にも。炒め物、揚げ物、焼き物、スープなど加熱調理にも使えます。
熟して皮がオレンジ色になると皮は硬くなり、果肉はねっとりしてきますので、生食には不向きになりますが、グリルしたり、ジャムやプリンなどにすると美味しく食べられます。ポタージュスープにしても美味しいです!
●保存方法
あまり日持ちしません。新聞紙で包んで冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保存し、1週間くらいで食べて下さい。カットしたものは種とワタを取ってラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保存して早めに食べて下さい。
かぼちゃ【南瓜】バターナッツ
イタリア南部が原産地で、古くから作られてきた固定種の伝統野菜です。ナッツのような風味とねっとりとしたコクのある果肉です。ひょうたんのような形で、下の膨らんだ部分に種がありますが、この部分の方が糖度が高く食味豊かです。
●収穫時期 7月中旬~
●食べ方
繊維質が少なく、ポタージュにするととても滑らかに仕上がります。
甘みと風味、鮮やかなオレンジ色を生かしてのポタージュスープ、オリーブオイルとチーズでオーブン焼き、グラタン、プリン、ケーキなど結構幅広く使えます。
※メニューの「お料理レシピ」もご覧ください!
●栄養素や効能と食べ合わせ
β-カロテン・ビタミンB群・Cを多く含んでいます。
ビタミンC、マグネシウムやカリウムなどが他のかぼちゃよりも多く含まれています。「ワタ」の部分は、カロテン含有量が果肉の約5倍もあるそうで、捨てるのはもったいないので煮物やスープなどに入れて食べましょう。
きくいも【菊芋】
「きくいも」は、芋の仲間ではなく、北アメリカ原産のキク科ヒマワリ属の野菜で、見た目は生姜のようです。
原産は北アメリカなのですが一般的に栽培、食用されるようになったのはヨーロッパからです。英語ではエルサレム・アーティチョークと呼ばれますが、アメリカのイタリア移民がこのトピナンブールの事を『ジラソーレ・アーティチョーク』(ジラソーレはイタリア語でヒマワリと言う意味)と呼んでいたのが英語のエルサレムの発音と似ていたことからついた名前ではないかと言われています。
9月頃に咲く花は、黄色で菊の花にそっくりです。背丈3m以上に成長します。赤芋と白芋があり、赤芋の方が少し歯ごたえがあります。ふく福ふぁーむでは、赤芋と白芋、両方の芋を作っています。白芋は、佐賀大学農学部が品種改良し作った「サンフラワーポテト」という品種です。
●イタリア語で、topinambur(トピナンブール)・英語で、Jerusalem artichoke(エルサレム アーティチョーク)といいます。
●収穫時期 11月~3月
●食べ方
ほんのり甘く、食感はシャキシャキで、クセがないのでどんな料理にも合います。皮と実の間にも栄養がたくさんあります。なるべく皮はむかずに使ってください。
生でサラダでも食べられます。薄く切ったり、千切りにしてドレッシングをかけるとたいへん美味しいです。しかし、水にさらすと、水溶性のイヌリンが溶け出てしまいます。アクが気になる場合は、なるべく短時間でお願いします。
きんぴら・煮物・素揚げ・ポタージュスープ・おでん・カレー・シチュー・豚汁・味噌汁・サラダ・天ぷら・炊き込みご飯・味噌漬け・酢漬け などなど
※酢漬けもたいへん体にもよく美味しいのですが、長期間置くと下方に成分が溶け出て白く沈殿します。せっかくの成分です。ドレッシングなどに利用して食べてくださいね!
●保存方法
洗った生芋は乾燥するとすぐに水分が抜けてしまいます。かといって密封もよくありません。少し湿らせた新聞紙に包んで(新聞紙が湿っているので、包んだ後、ビニール袋に入れる場合は口を少し開けておいてください)、冷蔵庫の野菜室へ入れてください。保存期間は、約2週間ですがなるべく早く食べてください。
●見分け方
押さえてみて柔らかいものは、収穫して洗浄後、時間がたっています。また、切り口が赤みがかっているものも時間がたっています。赤芋も白芋も、表皮が黒ずんでいるものは、病気の可能性が高いです。緑がかっているものは日光に当たって、えぐみがあり美味しくありません。
●栄養素や効能と食べ合わせ
主成分は、「イヌリン」という水溶性の食物繊維で、水分を含むとゲル状になって、余分な糖質やコレステロール・塩分などを包み込み、吸収をブロックします。その結果、血液中に吸収される糖が減るので、血糖値の上昇が抑えられます。
イヌリン自体”糖質”ですが、人の体内には、イヌリンを分解・吸収させる酵素がないので、胃で消化されずに腸まで届きます。腸内で「フラクトオリゴ糖」に分解されて、善玉菌のえさとなり、良い腸内環境を維持します。しかし、腸が弱い人が食べ過ぎると、一時的にお腹が張ったり、緩くなることもあります。
キャベツ【甘藍】
フランス語でキャベツはchou(シュー)と言います。お菓子のシュークリームの「シュー」は、キャベツの「シュー」です。シュークリームはフランスで「シュー・ア・ラ・クレーム(chou a la creme)」と言い、クリームが詰まったキャベツという意味です。そういえば、シュークリームはキャベツみたいな形です!
●イタリア語で、cavolo(カーヴォロ)・英語で、cabbage(キャベッジ)といいます。
●収穫時期 12月中旬~
●栄養素や効能と食べ合わせ
ビタミンC、Kが豊富に含まれています、ビタミンCは風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があり、ビタミンKは骨の形成に有効です。中でもレッドキャベツには1.5倍以上含まれています。キャベジンと呼ばれるビタミンUも含んでおり、胃や十二指腸などに対する抗潰瘍作用で、潰瘍の予防や治療に非常に高い効果があるそうです。また、大根に含まれているジアスターゼ(でんぷん分解酵素)もキャベツの方が多く、消化を助け、胃酸過多や胃もたれや胸やけなどに効果があります。
トンカツにはキャベツが良く合います。いっしょにキャベツを食べる事でトンカツの脂っぽさで胸やけなどを和らげる効果があります。油物を食べるときや、胃が弱っている時には積極的にキャベツを食べるようにしましょう。
きゅうり【胡瓜】
原産地は、インドや中国のヒマラヤ地方です。
年間を通して出回っていますが、露地栽培の旬は、6月頃~9月頃です。この時期の露地栽培きゅうりは、その他の季節にハウス栽培などで収穫されたものと比べて2倍くらいビタミンCを含んでいます。
スーパーなどで見かける胡瓜は、表面がつやつやした緑のものだと思いますが、昔のきゅうりは表面が白っぽく粉をふいている様に見えるものでした。これはきゅうり自体が乾燥や雨などから守るため自然に生成する成分で、「ブルーム」と言います。一見農薬のようにも見え、見た目もよくなかったので、このブルームが出来ない品種「ブルームレスきゅうり」が作られましたが、本来ブルームにより守られていたものが剥き出しになるのですから、きゅうり自体の皮が厚くなり、中の果肉は柔らかくなってしまいました。露地栽培された昔のブルーム付きのきゅうりの方が、歯ざわりがよく本来のおいしさを持っています。
●イタリア語で、cetriolo(チュティオーロ)・英語で、cucumber(キューカンバー)といいます。
●収穫時期 6月上旬~
●栄養素や効能と食べ合わせ
成分の約96%が水分です。カリウムを比較的多く含んでいるので利尿、塩分の排出を促します。ぬか漬けにするとビタミンB1などが染み込み、疲労回復などに効果があります。
●見分け方
表面に痛いくらいにブツブツがあり、色と太さが均一なものを選んでください。曲がっていても問題ありません。また、できれば表面にブルームがあるものがいいです。
くうしんさい【空心菜】
若い葉と茎を食べる野菜で、シャキシャキッとした食感のある茎と、少しヌメリを持つ葉が特徴です。くうしんさい(空心菜)という名前は茎の中が空洞になっている事から付けられた名前です。タイ、フィリピン、ベトナムなど東南アジアの国々やオーストラリアなどでは古くから食べられてきた野菜です。
●収穫時期 6月中旬~10月中旬
●食べ方
炒め物、ソテー、お浸し、あえ物、汁物、揚げ物、生のままサラダ、卵料理、肉巻、巻き寿司の具などなど。
●栄養素や効能と食べ合わせ
β-カロテンが非常にたくさん含まれています。ビタミンCも豊富で、β-カロテンと共に体の中の活性酸素を減らします。また、カリウム、ビタミンB1、B2などもたくさん含み、夏バテ気味の身体にたいへん良く、暑い夏を乗り切るのには最適な野菜です。その他、カルシウム、鉄分、葉酸、マグネシウム、ビタミンKもたくさん含んでいます。
特に、鉄分、赤血球を作る働きがある葉酸をたくさん含んでるので、妊娠中の方にはお勧めしたい野菜の一つです。葉酸と共に赤血球の生成に役立つビタミンB12を沢山含んでいる食品といっしょに食べることで、更にその効果が上がります。ビタミンB12は、レバー、チーズ、卵黄、魚介類(特に、かき・あさり・しじみなどの貝類、サンマ、ニシン)などの動物性の食品に含まれていますが、植物性の食品には含まれていません。
●保存方法
鮮度が落ちるのが非常に速いのでなるべく早く食べてください。
保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包んで保存袋やポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。軽くゆでて冷凍もできます。
さつまいも【甘藷】
中南米が原産地で、日本には中国を経由して伝わり、中国から伝わってきた芋と言う事で「唐芋(からいも)」と呼ばれるようになりました。関東では薩摩藩から伝わった芋なので「薩摩芋(さつまいも)」と呼ばれるようになったようです。ホクホクと甘くて美味しいさつまいも。世界には3000種以上もあるといわれています。根の肥大した部分で、甘藷(かんしょ)とも呼ばれます。
ふく福ふぁーむでは、「べにはるか」、「ふくむらさき」を栽培しています。
●イタリア語で、patata dolce(パタータ ドルチェ)・英語で、sweet potato(スイート ポテト)といいます。
●収穫時期 9月下旬~11月上旬
採れたては、甘みが少なく美味しくないです。2ヶ月くらい貯蔵(キュアリング)して、11月下旬~1月に食べるとたいへん甘く美味しいです。
●食べ方
焼きいも、ふかしいも、天ぷら、煮物、大学いも、お菓子、干しいもなど。さつまいものアクは皮の下に多いので、煮物にする場合は少し厚めに皮をむくとよいです。加熱するとでんぷんが糖に変わり甘味が増します。電子レンジを使うと手軽ですが、一気に加熱するとあまり甘味は強くなりません。糖度を高めたい場合は、65~75度くらいの低温でじっくり(10~15分維持)と加熱するといいです。
芋づると呼ばれる、葉が付く茎の部分も食べられます。皮をむく手間がかかりますが、炒めたり煮たりして、たいへん美味しく食べられます。皮をむかないでも食べられる茎を食べる専用の品種もあります。
●栄養素や効能と食べ合わせ
含まれているビタミンCは、じゃがいもと同じく、でんぷんに守られており加熱しても壊れにくいです。カリウム、食物繊維も豊富に含んでいます。紫色の品種には、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種のアントシアニンを含んでいます。また、生のサツマイモを切ると断面から白いミルク状の液体が滲み出してきますが、「ヤラピン」という成分で、昔から緩下剤としての効果があることが知られています。これと同時に効率よく食物繊維をとることができるので、この両方の相乗効果によって便秘の改善が期待できます。
●保存方法
低温と乾燥に弱いので、冷蔵庫には入ないでください。風通しのよい冷暗所で保存してください。13~16度くらいが適温です。また、芋掘りなどで掘りたての芋は、1ヶ月くらい風通しのよい場所で陰干しするとぐっと甘味が増します。
さといも【里芋】
さといもは、根のように見えますが、茎が肥大したもので塊茎(かいけい)と肥大した地下茎の総称です。この肥大した地下茎を主に芋として食べています。
原産地は、インド東部からインドシナ半島で、現地ではタロイモと呼ばれています。
株の中心に親イモができ、そのまわりに小さな子いも、孫いもが増えていきます。いろいろな種類があり、親芋を主に食べる品種や子いもだけ食べるもの、どちらも食べるものがあります。
ふく福ふぁーむでは、煮崩れしにくい品種を作っています。
また、さといもをあつかうと手が痒くなる人がいますが、これはシュウ酸という成分です。ほうれんそうなどにも含まれています。とげのような結晶なので皮膚に刺さるからです。味の上ではエグミになってしまいます。
●イタリア語で、colocasia(コロカージャ)・英語で、taro(タロ)といいます。
●収穫時期 10月下旬~
●栄養素や効能と食べ合わせ
カリウムを多く含み、ナトリウム(塩分)を排泄する役割があります。また、里芋のぬめりは「ガラクタン」や「マンナン」という成分によるものです。ガラクタンは免疫力を高めたり、血中のコレステロールの抑制、便通をよくする働きがあるとされます。マンナンも便秘予防や糖尿病予防などに効果があるといわれています。
●保存方法
さといもは冷蔵庫には入れないでください。暖かいところで採れるものなので、冷蔵庫に入れると低温障害を起こし早く痛んでしまいます。
また、土を洗い落としてしまうと乾燥して品質の低下が早まります。
土がついたまま新聞紙などに包み、風通しの良い冷暗所に置いてください。
じゃがいも【馬鈴薯】
原産地はアンデスの高地です。年2回(初夏6月と冬12月~)収穫できます。
海外では主食とする国もあり、主な成分はでんぷんです。皮や身の色、食感、甘み、煮崩れの仕方など、世界中に約2000種もの品種があるそうです。品種ごとに旬の時期にも違いがあり、それぞれの特徴によっておすすめの料理方法もさまざまです。
●イタリア語で、patata(パタータ)・英語で、potato(ポテト)・フランス語で、pomme de terre(ポム ドゥ テール)といいます。
ふく福ふぁーむでは、
・シャドークイーン(皮:●、身:●)
・グランドペチカ(皮:●/●、身:●)
・ドラゴンレッド(皮:●、身:●)
を栽培しています。
●収穫時期 6月上旬~・12月上旬~
●食べ方
皮にはクロロゲン酸が含まれているので、無農薬栽培のものは出来るだけ皮も食べるようにしてください。特に新じゃがは皮も薄いので美味しく食べることができます。しかし、芽の部分や、緑色をした皮の部分には、有毒なアルカロイド系の物質が含まれています。「ソラニン」という名前は聞いたことがあると思います。一定量を摂取すると、頭痛・腹痛・倦怠感だけでなく吐いたりします。小さな子供では重症になる例もあるそうです。必ず、芽は削り取って食べてください。また、発芽が進んでいたり、皮が緑になっているもの、食べたときに苦みを感じるものは食べないでください。
●栄養素や効能と食べ合わせ
ビタミンC、B1、B6も豊富に含んでいおり、フランスでは「大地のりんご」とも呼ばれます。特にビタミンCがたくさん含まれています。その量は、りんごの約5倍、ほうれん草やみかんなどと同じ位です。しかも、じゃがいものビタミンCはでんぷんに包まれているので保存や加熱しても壊れにくいです。カリウムも豊富で体内の塩分を排出してくれます。主成分はでんぷんで糖質類になりますが、カロリーは、さつまいもなどと比べてもずっと低く、かぼちゃと同じくらいです。
●保存方法
・常温保存:
土をよく落として(水で洗ったり、湿った布などで拭いたりしないでください。湿気はよくないです)、光が当たらないよう紙袋や米袋(ビニール袋は湿気るのでよくないです)などに入れて風通しのいい光の当たらない所で保存してください。蛍光灯の光でもダメです。光が当たると緑色になってしまいます。
・冷蔵保存:
1個ずつ(又は複数個小分けに)新聞紙やキッチンペーパーで包みさらにポリ袋に入れて口を軽く閉じて、野菜室に入れてください、水気があると傷みやすくなるので、乾いた状態で入れてください。新聞紙やキッチンペーパーが濡れてきたら交換してください。
スイートコーン【玉蜀黍】
イネ科です!
スイートコーンとは、トウモロコシの中でも甘みが強い品種の総称です。たくさんの品種があります。頭の先に茶色い「ひげ」のようなものが生えていて「めしべ」に当たり、その数は実(粒)の数と同じになっています。よく見るとひとつひとつの粒から「ひげ」が伸びているのがわかります。ふく福ふぁーむでは、6月中旬~下旬・10月下旬~11月中旬(露地で抑制栽培)をしています。
●イタリア語で、mais dolce(マイス ドルチェ)・英語で、sweet corn(スイート コーン)といいます。
●収穫時期 6月中旬~下旬・10月下旬~11月中旬
●栄養素や効能と食べ合わせ
ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、亜鉛、鉄、リンを多く含み、リノール酸、アスパラギン酸、アラニン、グルタミン酸なども含んでいます。食物繊維がたくさん含まれているので、冷たい飲み物といっしょに食べると、お腹がゆるくなることがあります。
●保存方法
日持ちしません。収穫後に気温が上がったり、時間がたつにつれ鮮度・甘味がどんどん落ちていきます。24時間もすれば糖分がでんぷんに変化して美味しさが半減すると言われています。そのため本来のおいしさを味わうならその日のうちに、できるだけ早く食べてください。購入当日に食べられないときは、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室へ入れてください。皮付きのものは皮をむかずにラップで包んでください。ただ、生で保存するより調理してから保存するほうが良いです。加熱したものを熱いうちにラップで包み、冷めてから冷蔵庫へ入れます。2〜3日は持ちます。ラップをしないで冷ますと、粒皮にシワが寄り食味が落ちてしまいます。
●見分け方
先端のひげの部分がふさふさで色が濃く、しっとりしているものがいいです。中身を見ることが出来るなら実の色が白っぽいものを選んでください。濃い黄色の方が美味しそうですが黄色の実は熟し過ぎで糖度が落ちている場合がおおく、白っぽい物の方が甘味が強いです。糖度を維持する一番の方法は、皮付きのまま冷蔵保存する事なので、スーパーなどでは冷蔵で置いているものが状態が良いです。
スイスチャード【不断草】『イタリア野菜』
和名では“ふだんそう”と呼ばれています。不断草(ふだんそう)という名前は、1年を通して絶えず収穫できることが由来だそうです。ほうれんそうと同じ科でビーツの親戚にあたるような野菜で、茎が赤・オレンジ・黄色・白・薄赤などカラフルです。この色はポリフェノールの一種で天然色素「ベタライン色素」によるものです。
●イタリア語で、bietola(ビエトラ)・英語で、swiss chard(スイスチャード)といいます。
●収穫時期 3月中旬~7月下旬・10月下旬~12月下旬
●食べ方
お浸し、炒め物、味噌汁の具、浅漬け、パスタ、スープ、キッシュなど
ほうれんそうと同じで、茹でると食べやすいです。大きな葉は茎の部分がしっかりしているので、茎と葉を分けて別々に下茹でしてください。10分茹でても、崩れずしっかりしています。ほうれんそうの代わりに使ってみてください!鰹節をかけポン酢で食べるだけでもシャキシャキと美味しく、胡麻和えやナムルにしても美味しいです。
●栄養素や効能と食べ合わせ
栄養価の高さでは野菜界でもトップクラスで抗酸化力も強く、カロテン、ビタミンA、C、E、K、マグネシウム、カリウム、マンガン、鉄分、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。にんにくと一緒に調理するとビタミンB1の吸収が良くなります。
●保存方法
鮮度が落ちるのが非常に速いのでなるべく早く食べてください。
保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包んで保存袋やポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
●見分け方・選び方
大きく育ったものは、アクがやや強くなるので、まろやかな風味のものがよければ少し小さめの若い葉を選んでください。
ズッキーニ『イタリア野菜』
かぼちゃの仲間で、色や形など品種がたくさんあります。
かぼちゃには、非常にたくさんの品種があります。大きく分けて日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ペポかぼちゃの3種類があります。よく聞く「えびす」、小型の「坊ちゃん・栗坊」は西洋かぼちゃで、ズッキーニやそうめんかぼちゃは、ペポかぼちゃの種類に入ります。
●イタリア語で、zucchina(ズッキーナ)・英語で、zucchini(ズッキーニ)といいます。
●収穫時期 5月中旬~7月下旬
●食べ方
クセがない味わいなので、ナスのようにさまざまな料理に活用できます。7~8ミリの厚さに輪切りにしてチーズを乗せハーブソルトをかけてにんにくとオリーブオイルで焼くだけでも美味しいです。カレーやミネストローネ、天ぷらやフライなどの揚げ物、味噌汁の具などにもおすすめです。「ラタトゥイユ」や「カポナータ」などの煮込み料理によく使われます。丸い品種は、中をくり抜いて肉を詰めチーズをかけてオーブンで焼くとこれまた美味です。ピクルスや塩もみして塩昆布とあえたり、浅漬け、味噌漬けなどにも使えます。開花直前の花も食べることができ、中にチーズを詰めて揚げるフリッターなど美味しいです。オリーブオイルと相性が良く一緒に調理するとβ-カロテンの吸収が良くなります。他に、1mm位に薄く切ってサラダに、5mm位の厚さに切ってベーコン・チーズを乗せてトースターで7~8分焼いたり、応用範囲が広いです。いろいろな料理に挑戦してみてください!
●栄養素や効能と食べ合わせ
カリウムをたくさん含んでいます。塩分を排泄する作用があります。また、ビタミンC、B、K、β‐カロテンも含んでいます。
●保存方法
保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
そら豆【蚕豆・空豆】
そら豆は、いんげん豆、えんどう豆、落花生、大豆、ひよこ豆と共に6大食用豆と呼ばれています。名前は実が空に向けて上向きに実るからだそうです。熟してくると下を向きます。下を向いて筋が少し黒くなったら収穫です。
中の白い綿のような部分は葉や根から送られてくる栄養を蓄える働きがあり、豆の成長に合わせて豆に養分を送っています。食べてみるとほんのり甘くて風味もいいです。
●イタリア語で、fave(ファーヴェ)・英語で、fava bean(ファヴァ ビーン)といいます。
●収穫時期 4月下旬~5月下旬
●栄養素や効能と食べ合わせ
植物性たんぱく質、ビタミンB群を豊富に含んでいます。カリウム、マグネシウム、リン、鉄分などのミネラルも豊富に含んでいます。
ビタミンやミネラルが豊富なそらまめは、疲労回復や夏バテ防止に効果的です。
また、強い抗酸化作用のあり、生活習慣病の予防が期待される“サポニン”が含まれています。"サポニン"は植物に含まれる苦味物質で、マメ科の植物に含まれています。豆をゆでると泡立ちますが、"サポニン"は水に溶かすと泡立つという特徴があるためで、昔はせっけんとして利用されていました。
●保存方法
鮮度が落ちるのが非常に早いです。特にさやから出した豆は味も落ちるのが早いです。なるべく早く食べ、残った場合は、すぐにかためにゆでて保存袋に入れて冷凍してください。
だいこん【大根】
古くから日本人になじみの深い野菜の一つで、春の七草のひとつに「すずしろ」がありますが、これはだいこんのことです。沢山の種類があり、大きさや形も様々です。
ふく福ふぁーむでは、
・紅くるり(赤)
・京むらさき(紫)
・ホワイトスティック(白)
・青大長(緑)
の4品種を作っています。
なるべく葉っぱも食べていただけるよう出来る限り葉っぱも一緒にお届けしたいと思っています。もちろん薬剤など一切使っていませんので安心してお召し上がりください。
●イタリア語で、rafano bianco giapponese(ラーファノ ビアンコ ジャッポネーセ)・英語で、Japanese white radish(ジャパニーズ ホワイト ラディッシュ)といいます。
●収穫時期 10月下旬~2月下旬
●食べ方
葉っぱは、炒め物や、細かく刻んでチャーハンにしたり、味噌汁の具にするとおいしく食べられます。ちりめんじゃことゴマを一緒にさっと炒めると、ふりかけとして美味しく食べられます。
●栄養素や効能と食べ合わせ
ジアスターゼという、でんぷん分解酵素が多く含まれており、でんぷんが分解され糖に変わります。消化を助け、胃酸過多・胃もたれ・胸やけなどに効果があります。
葉は緑葉色野菜になります。非常に栄養価が高く、β-カロテンを多く含み、ビタミンCやE、カリウム、カルシウムも多く含んでいます。
●保存方法
葉付きの場合は、葉の部分から水分が失われるので、付け根近くから葉を切り落とし、根の部分と分けて保存します。本体は、ラップでくるむか、濡れた新聞紙で包んで保存袋に入れ野菜室に入れてください。
●見分け方・選び方
だいこんは、土の中で回転しながら育ち、その回転が多いほど辛い大根となり、少ないほど甘みがあります。表皮の毛穴を見ると回転しているものほど、らせん状になっています。また、葉に近い上の部分ほど甘く、先端に近づくにつれて苦みが増してきます。
赤たまねぎ【赤玉葱】
目や鼻に刺激を与える成分は、「硫化アリル」といいます。この硫化アリルはさまざまな効能が知られています。しかし、水溶性のため生で食べるとき水にさらしますが、長くさらし過ぎると硫化アリルが流失してしまいますので注意してください。
切った後、空気に触れると成分が増えます。調理前、少し置いておくとよいです。
●イタリア語で、cipolla rossa(チポッラ ロッサ)・英語で、red onion(レッド オニオン)・フランス語で、oignon rouge(オニョン ルージュ)といいます。
●収穫時期 5月下旬~1月下旬
●栄養素や効能と食べ合わせ
含まれるポリフェノール(アリシン)には血液をサラサラにする作用があります。カリウムも豊富に含んでいます。赤たまねぎの、赤色はアントシアニンで優れた抗酸化作用を持っています。
消化液の分泌を促し、新陳代謝を盛んにする働きや、血をサラサラにする働きもあります。高血圧や糖尿病などに高い効果があると言われています。また、ビタミンB1と結合しやすく、ビタミンB1の吸収を促す働きもあります。
辛みと香り、涙を出させている成分は主に硫化アリルで、非常に揮発性が高く加熱することで別の物質に変化します。また、水にも溶けだし、肉や魚の臭いを消す働きもあります。
チーマ・ディ・ラーパ『イタリア野菜』
日本の菜の花にたいへんよく似たイタリア野菜です。ほろ苦さ・少しの辛味・ほんのり甘みがあり、ナッツに似た風味があります。
●イタリア語で、cima di rapa(チーマ ディ ラーパ)・英語で、turnip tops(ターニップ トップ)といいます。
●収穫時期 11月中旬~2月下旬
●食べ方
基本的には、炒め物・お浸し・和え物など日本の菜の花と同じ調理法・料理に使えます。ゆでると柔らかさと甘味が増し、日本の菜の花に近い味と食感になります。パスタ、リゾット、サラダ、グラタン、煮込み、ちらし寿司の具なども美味しいです!イタリアでのチーマ・ディ・ラーパの代表的な料理は、南イタリアのプーリア州の「オレキエッテ」という小さな耳型のパスタと組合せたものが有名で、味付けもにんにく・アンチョビ・オリーブオイルにチーズを加えたシンプルなものですがたいへん美味しいです。カンパーニア州ナポリ近辺では、たっぷりのオリーブオイルで蒸し煮にしたものとサルシッチャというイタリアのソーセージと一緒に食べるのが一般的だそうです!
●栄養素や効能と食べ合わせ
カロテンを豊富に含んでいます。カリウム、カルシウムをはじめ、マグネシウムやりん、鉄なども豊富に含んでいます。
●保存方法
鮮度が落ちるのが速いのでなるべく早く食べてください。
保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包んで保存袋やポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。出来れば立てた状態で入れておく方が日持ちします。
イタリアなす『イタリア野菜』
イタリアなすにもたくさんの種類がありますが、ふく福ふぁーむでは、「ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェ」という、イタリアのフィレンチェ発祥の古くから伝わる品種(固定種)を栽培しています。ヘタの色が通常のイタリアなすとは違い、紫色をしているのが特徴です。
フィレンツェは、イタリアのトスカーナ州の都市の名前で、ルネサンスの頃の建築が残り、街全体が「屋根のない美術館」といわれる観光地としても名高い都市です。
そのフィレンツェの名前がそのまま品種名になっているくらいイタリアではたいへん人気のあるなすで、「世界で一番おいしいなす」と言われたりします。形・大きさはまちまちで、大きいものは直径15cmくらいにもなり、表面にひだがあるものもありますが風味は変わりません。丸い米なすとも日本のなすとも、少し違った食感で日本のなすより少し水分が少なく、肉質はしっかりしていて、すごくきめが細かいです。
●イタリア語で、melanzana(メランザーナ)・英語で、eggplant(エッグプラント)といいます。
●収穫時期 6月下旬~8月中旬・9月下旬~10月下旬
●食べ方
加熱すると、とろ~りとろ~りとクリーミーな食感になります。
普通のなすと同様に調理していただいても大丈夫、美味しいです。
ミニとまと・イタリアンパプリカ・ズッキーニなど夏野菜と一緒に煮込んだカポナータ、とっても美味しいです。栄養も満点です!
オリーブオイルとの相性が良くフリットや、ステーキとして厚めに切ってオリーブオイルと塩こしょうでソテーするだけでもとろ~りと濃厚な味わいでとっても美味しいです。にんにくを加えるともっと美味しくなります。バジルの葉を載せると風味が増してより美味しいです。
パスタ、ラザニア、グラタン、ラタトゥイユなどにも最適です。
・カポナータ
野菜の煮込み料理で、イタリアのシチリア島発祥です。材料は、玉ねぎやピーマン、ナス、パプリカなどが使われ、オリーブを加えるものも多く見られます。
すべての材料を一度に炒めるのではなく、別に素揚げしたナスやパプリカなどを後から加えて煮込むものもあります。
・ラタトゥイユ
野菜の煮込み料理で、南フランス発祥です。フランス語の「トゥイエ」には「混ぜる」という意味があり、かき混ぜながら煮込む料理という意味です。
玉ねぎやピーマン、ナスなどの野菜をオリーブオイルで炒め、トマトやハーブなどと一緒に煮込むのが基本です。味付けはシンプルに塩こしょうだけのものが多く、煮込みを冷たくして食べることもあります。
●栄養素や効能と食べ合わせ
紫色はナスニンと呼ばれるアントシアン系の色素で、強い抗酸化力があります。その他の栄養素はそれほど多くないです。
にんにく【大蒜・葫】
にんにくは健康に良いというのは古くから言われています。健康に生活をするためには免疫力を上げることが大切ですが、にんにくには疲労回復効果の高い成分や免疫力を上げる助けをする成分がたくさん含まれています。
1980年にアメリカ国立がん研究所が、「野菜や果物などを中心とした食事には、がんの予防に効果があるらしい」という報告をしました。そして、1990年に「デザイナーフーズ計画」を発表しました。膨大な調査から、がん予防に効果があると考えられる約40種類の食品を、効果が期待できる順に上からピラミッド型に並べた「デザイナーフーズ・ピラミッド」を提示しました。その頂点が、”にんにく”です。その中から「1日5皿分以上の野菜と、200gの果物を食べよう」という“5 A DAY(ファイブ・ア・デイ)運動”を展開しました。
●イタリア語で、aglio(アッリオ)・英語で、garlic(ガーリック)といいます。
●収穫時期 採れたて生にんにく 5月下旬~6月上旬
生にんにく 6月上旬~9月上旬
熟成黒にんにく 7月上旬~6月下旬
●食べ方
にんにくは、5月下旬~6月上旬に収穫します。この収穫したてのにんにくは切ると水分がじゅわ~っと出てきます。通常の乾燥したにんにくには無い、この短い期間にしか味わえない新鮮さと風味です。ぜひ味わっていただきたいです。
●栄養素や効能と食べ合わせ
特有のにおいは硫化アリルの一種でアリシンという物質です。ビタミンB1の吸収を助け、疲労回復や滋養強壮に効果があります。また、免疫力を高め、がんの予防にも効果があると言われています。更に、血行促進により、冷え性や動脈硬化、血栓の予防にも効果的とされています。強い殺菌作用があり、ブドウ球菌、赤痢菌、チフス菌などを含め、広範囲の菌に対して、抗生物質として働くことが確かめられています。
また、スコルニジンには新陳代謝を促し、疲労回復効果があるとされる他、末梢血管拡張作用により血のめぐりをよくする働きがあり、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞などの予防にも効果が期待できます。
しかし、にんにくは成分が強すぎるため摂り過ぎると胃腸に負担がかかる事もあります。特に生にんにくの食べすぎには注意しましょう!
にんにくの芽【大蒜・葫】
にんにくの芽は、実際は芽ではなく、花を付けるため伸びる花茎という部分です。春に花茎を伸ばしますが、花をつけると栄養を取られ、球根(鱗茎)が小さくなってしまいますので、花を咲かせないように刈り取ります。この花茎の部分が一般に売られている「にんにくの芽」と呼ばれているものです。
●イタリア語で、aglio(アッリオ)・英語で、garlic(ガーリック)といいます。
●収穫時期 4月下旬
●食べ方
肉や野菜との炒め物が主で、にんにくの風味と独特の食感でたいへん美味しいです。
●栄養素や効能と食べ合わせ
緑黄色野菜に分類され、にんにくと同様に栄養価が非常に高いです。にんにく本体同様、ビタミンB1の吸収を助けて、疲労回復に効果があると言われている独特のにおいのもと「アリシン」が含まれていますが、にんにくよりもアリシンが少ないため、においもやわらかく食べやすいです。アリシンは少なめですが、他に食物繊維、ビタミンC、カロテンなどが多く含まれています。
のらぼう菜
菜の花によく似た野菜ですが、菜の花よりも苦味やエグみが少なく甘みもあるため、とても食べやすいです。江戸時代に幕府が「ジャバ菜」という名前で種を配布して栽培を奨励していたことで、飢饉(ききん)のとき、たくさんの命が救われたといわれています。
●収穫時期 3月中旬~4月下旬
●食べ方
パスタ、おひたし、胡麻和え、マヨネーズ和え、油との相性がよいのでバター炒めや肉炒めも美味しいです。味噌汁の具、軽くゆでてサラダにも使えます。
●栄養素や効能と食べ合わせ
カロテン、ビタミンC(小松菜の2倍近い量)、鉄分、食物繊維を豊富に含んでいます。
スイートバジル【目箒】『イタリア野菜』 basilico
日本名は、目箒(めぼうき)です。香りだけでなく栄養価が非常に高いです。さまざまな品種がありますが、スイートバジルは、とまととにんにくとの相性が抜群に良く、イタリア料理には欠かせないハーブです。めぼうきの由来はバジルの種にあります。種は水を含むと表面がゼラチン質で覆われ、プルプルした状態になります。昔は、この状態にした種で目に入ったゴミを洗ったそうで、そこからめぼうきという名前が付けられたそうです。
●イタリア語で、basilico(バジリコ)・英語で、basil(バジル)といいます。
●収穫時期 6月中旬~9月下旬
●食べ方
よく知られているものでは、ジェノベーゼソースがあります。イタリアのジェノバで生まれたソースで、バジル・にんにく・松の実・チーズ・オリーブオイルをミキサーにかけて作ったソースです。鮮やかなグリーンで香り豊かなソースです。パスタや魚料理などに用いられます。また、フランスでもピストーという名前で魚料理や野菜を使った前菜などに良く使われます。南フランスのプロバンス地方で生まれたもので、同じようにバジル・にんにく・オリーブオイルをミキサーにかけたものです。薬味として添えたり、のばしてソースとして使います。
とまとと相性が非常によく、簡単なものでは、カプレーゼ(とまととモッツアレラチーズを交互に重ね、バジルをあしらった前菜)、ケッカ(とまととバジルにオリーブオイルをからめただけ)があります。ケッカは、ブルスケッタや冷製パスタ、サラダなどに使います。ピッツア・マルゲリータはトマトソースにモッツアレラチーズ、トッピングはバジルだけです。
●栄養素や効能と食べ合わせ
カロテン、ビタミンE、K、カルシウム、カリウム、鉄を豊富に含み栄養価が非常に高く、特に、β-カロテンを多く含みます(6,300㎍)。
参考までに、にんじん(6,900㎍)、ほうれん草(4,200㎍)、かぼちゃ(3,900㎍)、にら(3,500㎍)です。
とまとやにんにくと一緒に調理すれば、とまとのリコピン、にんにくの抗酸化力も加わり、より幅広く強い効果が期待できます。
含まれる、リナロールなどの香り精油成分には鎮静作用と強壮作用があり、気持ちを鎮め、リラックスさせてくれる働きがあります。精油成分には胃腸の働きを良くする効果があります。
●保存方法
乾燥させると風味が落ちるので、コップに水を入れてさしておいて生を使うのが一番です。オリーブオイルに、切ったバジルとにんにく、唐辛子を入れ、香りと味を移したバジルオイルにすれば、いろいろな料理に使えます。冷蔵は低温障害で黒ずむことがあります。
ホーリーバジル【神目箒】
日本名は、神目箒(かみめぼうき)です。タイでは「ガパオ」と呼ばれ、それを使ったガパオライスは日本でもよく知られています。インドでは、トゥルシーと呼ばれ、伝統医学アーユルヴェーダでは、その薬効で「不老不死の霊薬」とされています。
葉、茎、花のすべてを食用や薬用として利用します。スイートバジルよりも香りが強く、スパイシーな感じがします。古くから「万能のハーブ」と呼ばれ、たくさんの薬効があり、お茶として飲めば、手軽に薬効を得ることができます。クセがなくて飲みやすいです。
●収穫時期 6月下旬~10月初旬
●食べ方
ハーブティー、ガパオライス(バジル炒めご飯)、卵焼き、ハンバーグ、肉の煮込み、など。エスニックなイメージが強いですが、西洋料理などにもバジルと同じように使うことができ、鶏肉や豚肉を炒める料理に加えることで肉の臭みを押さえさっぱりとした風味にすることができます。
●栄養素や効能と食べ合わせ
芳香成分の一つであるオイゲノールが多く含まれ、免疫力を高める作用や抗菌、抗ウイルス作用、鎮痛作用などたくさんの効果があるとされ、リラックス効果も期待できます。
ピーマン【甘唐辛子】
露地栽培での旬の時期は、6月~10月頃です。
ピーマンと言えば、グリーンのピーマンを思い浮かべますが、パプリカもカラーピーマンやジャンボピーマンも同じグループで「ナス科のトウガラシ属」です。唐辛子に分類される鷹の爪やハラペーニョなどは辛みがありますが、パプリカとピーマンはトウガラシ属の中でも辛みのない種類になります。
しかし、どこからがパプリカでどこまでがピーマンなのか分かりませんが、実際にはその境界は無いのと同じですが、大きく丸みがあり肉厚なのがパプリカ、小さめで細長い形がピーマン、と呼んでいます。パプリカとピーマンの栄養素は似ていますが、パプリカの方がピーマンよりもビタミンCとβ-カロテンを多く含んでいます。また、パプリカでも赤いパプリカより黄色いパプリカのほうがビタミンCは多く含まれています。
ピーマンは完熟すると赤くなりますが、ピーマンが完熟してもパプリカと呼びません。完熟した赤いピーマンや、完熟前のオレンジ色などのカラフルなピーマンは「カラーピーマン」と呼ばれます。
●イタリア語で、pepe verde(ペーぺ ヴェルデ)・英語で、sweet pepper(スウィート ペッパー)といいます。
●収穫時期 6月中旬~9月下旬
●食べ方
ピーマンの青臭さを抑えるには、横切りではなく縦切りにカットするのがおススメです。におい成分を含む細胞は縦に並んでいて、細胞が傷つけられるとにおいが発生するので、気になる人は傷つく細胞が少なくてすむ縦切りにするといいです。
●栄養素や効能と食べ合わせ
ビタミンC、β-カロテンを多く含んでたいへん栄養価が高い野菜です。特に赤ピーマンは、β-カロテンの量が緑ピーマンの倍以上あり、造血作用のある葉酸も多く含まれています。赤ピーマンに含まれるカプサンチンという色素成分には強い抗酸化作用があります。ピーマン特有の苦さは、含まれるポリフェノールの一種「クエルシトリン」に、ピーマン特有の臭いが加わって感じます。その「クエルシトリン」には高血圧抑制などの効果があります。
●見分け方
ヘタが6角形のものを選んでください。通常ピーマンのヘタは5角形なのですが、ヘタの数は、良い状態で育つと増える傾向にあり、ヘタが多いということは、栄養をたっぷり含んでいるあかしです。6角形のヘタを持つピーマンは比較的糖度が高く、苦味を感じにくいです。
ほうれんそう【法蓮草】
アメリカやヨーロッパなど世界各地で食用とされている野菜で、ポパイのホウレンソウの缶詰でも有名です。ビタミン、ミネラルなどをたくさん含み、非常に栄養価が高い緑黄色野菜です。東洋種は、葉の切れ込みが深くとがった形をしていてアクが少なく、お浸しにしても美味しいです。西洋種は、葉は切れ込みがなく丸みを帯びていて少し厚みがありますが、少しあくが強いのでソテーなどに向いています。市場に出回っているもののほとんどは、東洋と西洋の交雑種で、両方のいいところを残しています。
●イタリア語で、spinaci(スピナーチ)・英語で、spinach(スピナッチ)・フランス語で、épinard(エピナール)といいます。
●収穫時期 10月下旬~
●食べ方
クリームソースパスタ、グラタン、シチュー、キッシュ、肉料理の付け合わせ などいろいろな料理に利用できます。
●栄養素や効能と食べ合わせ
べータカロテンもたくさん含み、赤い根の部分にはマンガンが含まれ、骨の形成などに役立ちます。旬は冬です。旬に食べる方がビタミンCをたくさんとることができます。
●保存方法
乾燥に弱いので濡れた新聞紙などでくるみ、保存袋に入れて野菜室で保存します。
リーフレタス『イタリア野菜』 lattuga
結球しないレタスで、形・色、たくさんの種類があります。
リーフレタスは、緑黄色野菜です。結球する玉レタスに比べ、カロテンを約10倍含んでいます。年2回、初夏と冬に収穫できます。
ふく福ふぁーむでは、イタリアの品種で「ロロロッサ」、「バルバ・ディ・フラーティ」、「ビスシオロッサ」の3品種を作っています。
●収穫時期 5月中旬~6月下旬・10月下旬~1月上旬
●食べ方
サラダにする場合、包丁で切ると細胞が切断されて、切り口が茶色く変色します。これはレタスに含まれているポリフェノールが酸化するからです。手でちぎると、細胞があまり切断・破壊されず変色しにくいです。